椅子
2021年11月13日
2022年4月に発売予定の椅子。
青森県産業技術センター弘前工業研究所 医療福祉デザイン研究会主催で
青森の家具職人さんの力を借りて、介護現場の声を反映させた椅子を
3年越しで開発してきました。
2020年1月にコロナ感染が始まってからというもの、
直接現場には出られませんでしたが、施設建設の打ち合わせや
椅子の開発の打ち合わせをなんとかかんとか続けてこれました。
後半はリモート会議が増えてきましたが、かたちのあるものを
残せてきたことがなによりありがたかったです。
実際のお年寄りに触れる機会が激減してはいましたが、
今まで積み重ねてきた経験から、こんな椅子があれば、
落ち着いてごはんが食べられたり、座ったままでもお隣の人の方に
向きを変えたり、または、車いすから座り替えやすかったり、
逆に車いすに移りやすかったり、今まで不便だと思っていたことを
ぎっしり詰め込むことができました。
このほぼ2年間というもの、始めはまるで足止めを食らったような
マイナス思考だったものが、モノづくりにじっくりと取り組める
貴重な時間を与えられたんだとプラスにとらえることができました。
携わった施設が完成してオープンしてもお披露目会をすることもできず
本当に寂しかったのですが、オープンした施設どれもが、
お年寄りの喜ぶ顔に溢れ、コロナ禍で行けなくてもSNSなどで
手に取るように見ることができて、いい時代になりました。
これからもますますお年寄りがいきいきと自分でできることを
思いっきりやれて、毎日の生活が充実する暮らしの場を
どんどんつくっていきたいを思っています。